クジラの歌
Song of the Whale


Belle-Kane Publications Series
クジラの歌
作曲:B. スタークStark, B.
B. スターク
クジラの歌
Bruce Stark
Song of the Whale
テューバ & ピアノ
クジラの歌
「クジラの歌」は1993年にチューバ奏者の戸坂恭穀氏の依頼で作曲されました。私が東京に住んでいた頃に彼が友人として温かく応援してくれたこと、そして日本各地でこの曲を見事に演奏してくれたことを懐かしく思い出します。
この曲では、クジラの発する音そのものを模倣するのではなく?それ自体、驚くべきものではありますが??クジラという神秘的で雄大な生き物に対する自分の印象を音楽によって表現したいと思いました。そのイメージを音楽で喚起するには、チューバとピアノの組み合わせ(クジラと海)はぴったりに思えたのです。
まず主要主題の静かでメロディックなフレーズがピアノのドローンの上で展開され、続くより雰囲気に富んだセクションでは、低音域のうなり声やうめき(深海におけるクジラの存在を象徴)をさらに低いピアノのドローンが伴奏します。その後、ピアノの旋回するような音の波が、海洋の流れや海面のしぶき、うねりなどの水の動きを描写します。そして最後にクジラが水面に浮上する劇的な瞬間は、主要主題がより強く積極的に再現することで表現されます。再びピアノの旋回するような音型が、クジラが現れたのち海面が徐々に元に戻る様子を描き、最後にクジラが海底に帰ると、雰囲気に満ちた音楽が回帰します。 (ブルース・スターク)