『歓喜の歌』によるファンタジア
Fantasia of "An die Freude"



Kazenone Euphonium - Tuba Ensemble Series
『歓喜の歌』によるファンタジア
作曲:西下 航平Nishishita, K.
ユーフォニアム, テューバ & ピアノ
「歓喜の歌」といえば日本では年末お馴染みの「第九」ことベートーヴェン作曲『交響曲 第9番 ニ短調』第4楽章の第1主題だ。今年 (2020年)はベートーヴェン生誕250年という記念すべき年にもかかわらず、諸般の事情でなかなか「第九」を合唱することが難しい状況になってしまった。ならばせめて音楽だけでも…と思い編作してみたのだが、これが存外難しい。ベートーヴェンは一つのテーマを様々に変奏させて展開するタイプの作曲家であるから、初めから「編曲」されているようなもので、独自にアレンジしようにも展開に難あり、という困難に陥るのである。したがって今回「歓喜の歌」を取り上げるにあたり、「第九」の全楽章から少しずつ要素をお借りして、それを基にフレーズを作曲・再構成することにした。どこかで聴いたようなフレーズがあちこちに散りばめられているが元の「第九」とはまた一風変わった作品、ぜひお楽しみいただければ幸いである。
西下 航平