くるみ割り人形による協奏的幻想曲
Concerto Fantasy from the theme of "The Nutcracker" for Horn and Pianoforte


Kazenone Horn Solo Series
くるみ割り人形による協奏的幻想曲
作曲:チャイコフスキー, P. 西下 航平Tchaikovsky, P. = Nishishita, K.
ホルン&ピアノ
ホルン奏者の日髙剛 氏からの委嘱で作曲した「くるみ割り人形による協奏的幻想曲」は、P.I.チャイコフスキー作曲のバレエ音楽「くるみ割り人形」からいくつかの曲を題材にし、協奏的に展開した作品です。初演は2021年12月24日、日髙さんとピアノの大野真由子さん、そしてダンサーの松井英理さんによって大阪で初演されました。クリスマスイブに初演ということで「くるみ割り人形」を題材に、という要望があったものの、これがなかなかに難しい。また第1幕の8曲目、「松林の踊り」も含めてほしいということでさらに延々と悩むことになるのでした。
ようやっと光明が見えたのは序奏に「中国の踊り」を使うことをひらめいたときでした。クリスマスの一日を音楽に落とし込むのであれば、やはり優雅にお茶から始めたほうが良いだろう(?)という、根拠のない決めつけによって、お茶(中国の踊り)、コーヒー(アラビアの踊り)、(もはやワルツではないが)「花のワルツ」、第1幕の1曲目「クリスマスツリー」、そして行進曲が一瞬聴こえると場面は外へと移り、「松林の踊り」が緩徐楽章的に少し長めに奏され、再現部は「花のワルツ」へと回帰していきます。
西下 航平